固定資産は管理が大変だなぁ。
え!?税務署に狙われる?

固定資産とは建物や土地など、一年以上にわたって事業のために使う
資産で、金額が20万円以上のもののことをいいます。
固定資産には、
有形固定資産(建物、自動車、機械、土地など)
無形固定資産(ソフトウェアなど)
投資その他の資産(投資有価証券など)
の3つの区分があります。

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固定資産は管理が必要

固定資産は、文房具などと違って一般的に金額が大きく、長く使うものなのできちんとした管理が必要です。

というか、しっかり管理をしておかないと、あとに出てくる減価償却の計算もできないですし、税金計算に関わるので税務署にも怒られます。

では、具体的にはどうやって管理するのでしょうか?

会社では固定資産台帳という一覧表を作って管理するのが一般的です。

この台帳に、資産の種類、取得した日、取得した金額などを記録しておくんです。

長い期間使うため、何をいついくらで買ったなどといった情報を残しておくわけです。

他にも、処分(売ったり、捨てたり)した時や、
後で説明する減価償却の情報もあります。

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固定資産管理で注意すべきことは?

固定資産の初心者は、まずは、仕訳をマスターすること!です。

管理人は固定資産の経理処理を担当することになったとき、真っ先につまずいたのは、固定資産の仕訳です。

固定資産を購入するときは比較的簡単なのですが、
売却するときがわかりづらい。

例を見てみましょう。

建物を買った時の仕訳

建物 10,000 /預金 10,000

これはまだ簡単ですね。

自動車を買った時の仕訳

車両運搬具 10,000/預金18,000
租税公課   4,000
保険料    3,000
預託金     700
支払手数料   300

む・・・ちょっと複雑になってきました。

租税公課は、主に税金や法定費用を処理する科目です。

自動車の例では、自動車税、取得税、重量税、車庫証明などです。

保険料は、文字通り保険料で、この例では自賠責保険料です。

預託金は、リサイクル料のことです。

支払手数料は、資金管理料といって、リサイクル料に付随して支払が必要になります。

次は売却です。

古い建物を売却した仕訳

預金      10,000 /建物 100,000
減価償却累計額 80,000
固定資産売却損 10,000

減価償却累計額というわけのわからない科目が出てきましたね。
これは、今までいくら減価償却してきたか、という金額です。
詳細は減価償却を説明するときに詳しく解説します。

実際の仕訳では、消費税も関わってくるので、もっと複雑になります。

参考までに消費税を考慮した仕訳です。

預金        10,800 /建物  100,000
減価償却累計額 80,000 /預り消費税 800
固定資産売却損 10,000

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固定資産として計上する金額

なぜ計上金額なんか気にするの?買った金額そのままでいいんじゃないの?

と思われるかもしれません。

実は、購入手数料や運送費などは固定資産の金額に含めなければなりません!

この計上金額は避けて通れない永遠の課題です。

なぜなら、税務署に超!狙われるから。

税務調査に入られた時にはまず間違いなく、固定資産は嫌と言うほど調べ上げられます。

なぜでしょうか?

これには、所得金額が関係します。

所得と固定資産と何の関係が?

固定資産は文字通り、貸借対照表の左側、資産の部に表示されます。
買ったときは費用にならないで、減価償却費を耐用年数の年数かけて費用に計上します。
つまり、費用が何年にもわたって分割されるわけですね。

法人税は所得金額に対して課税される税金です。
したがって、税務署としては所得金額は多ければ多いほど都合が良いわけです。

逆に、会社は所得が少なければ少ないほど、税務上は有利。
(利益が少ないのは考え物ですが、今は置いといて…)

固定資産にするよりは、費用にしてしまった方が税金が少なくて済むわけです。

ということは

どうにかして固定資産に計上させたい税務署。
どうにかして費用に計上したい会社。

ここでせめぎ合いが起きるわけです。

これが計上金額が大事なゆえんです。

まとめ

固定資産とは、1年以上にわたって使うもので、金額が20万円以上のもの。

固定資産は、固定資産台帳で管理が必要。

固定資産初心者は、まずは仕訳を覚えよう。

固定資産の計上金額に含めるか、費用になるかに注意!

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