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利益とお金の関係

利益が増えればお金が増える!
とは限らないんですね、これが。

「勘定合って銭足らず」

利益が出てるのになぜか手元に金が残らない…。
あなたはそんな風に思ったことはないでしょうか?

期末決算で損益計算書を作ったら、
当期純利益はしっかりと黒字。

だけど資金は減少。

上層部は「利益」ばかり見ているから、
誰も文句を言わない。

改善されないから資金が垂れ流しのまま…。

あなたの会社は大丈夫でしょうか?

キャッシュフロー計算書と損益計算書

キャッシュフロー計算書は、貸借対照表と損益計算書を元に作られます。

ん?損益計算書が儲けを表してるんだから、
キャッシュフロー計算書なんて必要ないんじゃないの?

と思われるかもしれません。

実際に、売上だ!利益だ!と騒いでいる役員や管理職が
あなたの会社にもいらっしゃるかもしれませんね。
管理人もそういう人をたくさん見てきました。

結局そういう人たちは損益計算書しか見てないんです。

なぜなら、損益計算書は見てわかりやすいから。
売上から始まって、最後の利益までが一目瞭然。

しかし!

利益=使えるお金、と考えたい気持ちはわかりますが、
実はこの考え非常に危険です!

利益は操作できてしまう

バレるバレないは別として、利益は簡単に操作できてしまいます。

基礎的な方法は

期末に棚卸資産(製品や仕掛品など)の金額を多く(少なく)計算する。
期末間際に製品を出荷して売上を計上。翌期に返品してもらう。

です。

売上原価は、
期首製品残高+当期仕入-期末製品残高
という式で計算します。

ということは、
期末の棚卸資産の金額を不当に大きくすれば、
売上原価が減って、売上総利益は増えます。

じゃあ、これでお金が増えるか、というと…
増えないですよね?
まあ、これは粉飾決算というやつなので、当たり前と言えば当たり前。
貸借対照表や損益計算書といった書類上の数字をいじってるだけですから。

粉飾をしていなくても、利益があるのにお金が増えていないことはあります。

どんな時でしょうか?

会社同士の取引ではその場で現金のやり取りをする、
ということはほとんど無いはず。
請求書を送って、1ヵ月程度で回収という方法が多いはずです。
支払いもその逆ですね。

そう。この1ヶ月というタイムラグが問題なのです。

商品を売った時点で売上を計上するのはよいでしょう。
損益計算書では利益が増えますね?

でもお金は…?
回収するまでに約1ヶ月かかります。

つまり、利益と実際のお金の額がズレるわけです。

はじめはなかなか、利益とお金を切り離して考える
ということは難しいかもしれません。
損益計算書が黒字なら安心!
と考えている人が未だに多いくらいですから。

冒頭の「勘定合って銭足らず」というのは
売上は順調に伸びていて、損益計算書ではちゃんと利益が出ている、
だけどなぜか手元にお金が残らない、という状態です。
最悪の場合、「黒字倒産」になってしまいます。

もし、あなたの会社の経営者が
利益とお金の区別がついていないようでしたら、
是非このことを伝えてあげてください!

会社は「守銭奴」気味なくらいがちょうどいいです。
お金がなくちゃ、お客様に価値を提供できないし、
そこで働く社員のモチベーションも下がってしまいますからね!

まとめ

利益と実際のお金の額にはズレがある。

損益計算書が黒字(利益が出ている)でも安心できない。

お金にシビアになるべし!

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