たまに、残高確認のお願い、という事で残高確認書が届くことがあります。

慣れた経理部門の人であれば、「ああ、来たのか」くらいな感じでサラッと対応してしまいます。

しかし、営業部門など、普段残高確認書を見慣れない人が受け取ってしまうと、「何だこれは!?」となってしまうこともあるでしょう。

今回は、残高確認書を受け取った時の対処法をご紹介します。

もし、お急ぎならば、この記事をお読みになるより、貴社の経理部門に連絡した方が早いと思われます。

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残高確認書はなぜ来るのか?

そもそも、何でこんなものが来るのかわからない、と思われますか?

残高確認は、文字どおり売掛金や買掛金などの債権や債務の残高がお互いに合っているかを確認するものです。

「うちは売掛金がこれだけあるけど、あなたのところの買掛金と合ってる?」ということです。

これは主に決算の時にやるもので、会社の決算数字が正しいということの裏付けになるのです。

残高確認書は全部の取引先に送るわけではないので、取引金額が大きい場合に来ることが多いです。

全ての取引先に送ると数百通、数千通になってしまうこともあるため、売掛金の期末残高500万円以上というような基準を設定しているためです。

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残高確認書は請求書や督促状ではない

たまに残高確認書を送るとキレて電話で怒鳴りつけてくる方がいらっしゃいます。

大企業のいい大人が、です。

これは、受け取った人が残高確認の意味を知らず、いきなり請求書や督促状を送りつけてきたと勘違いしていることが多いのです。

残高確認書は、残高を確認する以上でも以下でもありません。

そこに、請求や督促の意図は一切ありません。

これはどの会社も共通です。

残高確認書が届いたら経理部門に連絡しよう

基本的に、残高確認の対応は経理部門でやっている会社が多いです。

ですから、まずは経理部門に残高確認書を渡すなり、対応について聞いてみましょう。

そうすれば、経理で処理します、となったり、残高を教えるから返送しておいてください、などとなるはずです。

ちなみに、管理人がいた会社はいずれも経理部門で対応していました。

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対応することになったらどうする?

もし、あなたが対応することになったときの方法をご説明します。

まずは、届いた残高確認書に書いてある金額に対応する自社の残高を確認します。

例えば、残高確認書には売掛金500万円と書いてあったら、その相手先に対する自社の買掛金や未払金の金額を見ましょう。

ここで金額が合っていたら、社印を押して返送します。

監査法人や会計士名義で残高確認書が届いたら?

残高確認書は、取引先だけでなく監査法人や会計士から届くことがあります。

何も知らないと、これだけで驚いてしまいます。

会社が何か悪いことをして、調査を受けているんじゃないか、と。

もちろんそんなことは一切なく、これまた本当に残高を確認したいだけなのです。

なぜこんなことがあるのかと言いますと、監査法人や会計士は、会計監査で会社の決算数字が正しいかを確認しなければなりません。

会社が行った残高確認では万が一改ざんがあってもわからないので、自分たちで独自に残高確認をするのです。

監査法人や会計士から来る残高確認書には返信用封筒がついています。
返信は必ずこの封筒を使って、直接返送しましょう。

残高確認対象の相手先に返してしまうと、そこでまた手が加えられる可能性があるので、せっかくの残高確認が無意味になってしまうのです。

金額がどうしても合わなかったらどうするか?

残高確認の金額が合わない場合は、別記事をご参照下さい。

基本的には、最初は無理に合わせようとする必要はありません。

もし、差額の理由がわかれば別紙の明細をつけたり、残高確認書のどこか(差額理由欄があることがほとんどです)に書いておくとスムーズにことが運ぶでしょう。

差額の理由がわからなければ、自社の残高そのままで返してしまってよいです。

ここで、本当は違う金額なのに、相手に合わせてしまうと改ざんに当たってしまうので注意しましょう。

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まとめ

残高確認書について、もらった側がどうやって対処すればいいか説明いたしました。

いきなり送られてくると、最初はやっぱりびっくりしますよね?

相手の社印がついてあって、金額が書いてあって、監査法人へ返送しろ、などと書いてある。
これは一体何だ!?と。

ですが、実は大したものではなく、単に残高があっているかいないか、残高がいくらなのかを聞いているだけなのです。

督促や請求ではないので安心してください。

やり方も、基本的には、相手先に対する自社の残高を書いて返送するだけなので、実はそんなに難しいものでもないです。

送られてきても落ち着いて対処しましょう!