簿記を勉強していて、借方、貸方って何だろう?
って思ったことはありませんか?
で、現金は借方に書くと増加を表して、
貸方に書くと減少を表す、という説明を読んで、
お金を「借りる」と増えて、「貸す」と減るってこと…?
なんて考えてみたり。
そうこうしているうちに、
じゃあ、借入金なのに何で「貸方」なのさ?
とか疑問がわいてきたりするんですよね。
そして、収益と費用なんかが出てくるともうちんぷんかんぷん。
何で収益が貸方で費用が借方なの?と。
これは管理人の体験談です。
こんなこと思った人、他にもいますよね?…いますよね?
今回は、簿記の勉強を始めた初心者の方や
仕事で仕訳を扱うようになった方に向けて、
借方、貸方と
資産、負債、純資産、収益、費用
の関係を説明していきますね。
借方と貸方の意味
そもそも、何で仕訳の左側を借方、右側を貸方なんて呼ぶのでしょう?
これは実は諸説あって、どれが正しいのか決着がついていません。
1.銀行が使っていた説
毎度おなじみwikipediaから抜粋します。
福沢諭吉がdebitとcreditをそれぞれ借方、貸方と翻訳したようですね。
日本に初期の複式簿記と中央銀行システムを輸入したのは福沢諭吉で、「debit」「credit」をそれぞれ「借方」「貸方」と翻訳したのは彼である。『帳合之法』33頁に「書付を上下二段に分ち、上の段には山城屋より我方へ対して同人の借の高を記し、下の段には我方より山城屋へ対して我方の借を記したるが故に」とある。
初期の財務諸表や複式簿記は債権・債務を記載する目的が主であり、主に銀行の経理で使用されていた。それを相手方から見た視点で記録していたため、借方には相手方が借りた分を記載しているという意味があった。
時代が下り、簿記技術が発展し記録する内容が金銭の貸借関係から拡大していくにつれ、単なる「左側」という意味のみの符号と化した。
wikipediaより
https://ja.wikipedia.org/wiki/借方日本に初期の複式簿記と中央銀行システムを輸入したのは福沢諭吉で、「debit」「credit」をそれぞれ「借方」「貸方」と翻訳したのは彼である。
初期の財務諸表や複式簿記は債権・債務を記載する目的が主であり、主に銀行の経理で使用されていた。それを相手方から見た視点で記録していたため、貸方には相手方が貸した分を記載しているという意味があった。
時代が下り、簿記技術が発展し、記録する内容が金銭の貸借関係から拡大していくにつれ、単なる「右側」という意味のみの符号と化した。
wikipediaより
https://ja.wikipedia.org/wiki/貸方
2.大航海時代に誕生した説
複式簿記は、大航海時代のイタリアで発明されたと言われています。
貴族が船乗りに出資し、船乗りは航海をして外国から香辛料などを
仕入れ、それを売って得た利益を配当として出資者に分配しました。
まさに、今の株式会社と同じですね。
出資者はお金を出してくれた(貸してくれた)ので、貸方に記載。
それを船乗りがどのように使ったのか(資材や食料等)を借方に記載していたようです。
3.人名勘定を使っていた説
昔の財産目録は、人名勘定というものを使っていたそうです。
今で言えば、例えば売掛金に付随している会社名といったところでしょうか。
で、この会社名を借方(=debit)、その逆、自分が借りた場合や売掛金等を回収したときは
貸方(=credit)に記載したんですって。
他にもいろいろあるようですが、この辺にしておきましょう。
何となく、昔はこうだった的な雰囲気がありますね。
今は取引内容も多岐にわたるため、昔のように単純に貸した人、借りた人だけでは
すまなくなっているのではないでしょうか。
では、今のはどう考えればいいのでしょう?
借方・貸方と資産・負債・純資産の関係
簿記の教科書には、
資産の増加は借方、減少は貸方、
負債と純資産の増加は貸方、減少は借方、
などと書いてあります。
まぁ、このとおり覚えてしまえば、実務上は支障ないのですが、
それじゃあ気持ち悪いというのもまた人情。
もう少し突っ込んで考えてみましょう。
今の借方、貸方はどう考えるのか?
簡単に言ってしまえば、
貸方はどうやってお金を調達してきたか?
借方は調達してきたお金をどうやって使っているか?
を表しています。
例えば、負債でいえば借入金、純資産でいえば資本金が
それぞれ調達方法です。
他から借りてきたか、出資してもらったか、です。
次に、どのように使っているか。
これを現金のまま持っていれば、借方は現金となります。
そのお金を使って、車を買ったら、現金が減って車両運搬具という固定資産となります。
現金のまま持っているか、車を買ったかをそれぞれ表しているんですね。
借方・貸方と収益・費用の関係
前提として、収益が発生したら貸方、費用が発生したら借方に書く、ということを覚えておいてください。
厳密にいうと違うのかもしれませんが、
収益を上げてお金を調達した(調達方法なので貸方)、
費用として使った(どう使ったか?なので借方)と
イメージすればわかりやすいと思われます。
もう一つの考え方としては、純資産の増減としてとらえてしまう方法があります。
貸借対照表の純資産の部には、繰越利益剰余金という項目があります。
これは、損益計算書の当期純利益と連動しています。
収益が増えると利益が増えます。
ということは、繰越利益剰余金が増えるのです。
だから、収益の発生は貸方。
費用は逆で、利益が減るので繰越利益剰余金が減る、
純資産が減るので借方、ということです。
管理人は、純資産の増減で覚えてしまいました。
まとめ
借方、貸方という言葉は、今は必ずしも借りた、貸したを表しているわけではない。
貸方はお金をどのように調達してきたかを表し、借方はお金をどのように使っているかを表す。
収益と費用は上記の覚え方でもよいが、純資産の部の繰越利益剰余金の増減と覚えてしまってもいい。
どこよりもわかりやすい説明を心がけています。
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