期末資本金が1億円を超える法人は、法人地方税のうち、事業税に外形標準課税が対象となります。
この外形標準課税は、通常の課税所得ではなく、人件費、賃借料、利子、そして資本金等の額に課税されます。

つまり、所得が無くても課税されてしまうわけですね。

今回は、その中で支払賃借料について管理人がどうしてもわからなくて税理士さんと相談した内容を公開します。
かなりマニアックな内容ですが、わかりやすい記述がどこにもなかったので参考にしてください。

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海外駐在所の賃借料

海外駐在所という概念があります。
これは、海外支店とはちょっと違い、営業活動をしない拠点が該当します。

たとえば、現地の調査研究や市場調査のために一時的に開設しているオフィスというイメージです。

管理人もこの海外駐在所を含めて申告をしなければならず、これを外形標準課税の対象に入れるか入れないか迷いました。

とりあえず、該当すると考えられる記述は以下のものがあります。

【純支払賃借料】
Q7保税地域での倉庫の保管料も、支払賃借料に含めるのですか。

A7地方税法上、付加価値割の課税標準の算定においては、外国の事業に帰属する付加価値額を控除する規定になっていますが、ここでいう外国の事業とは、令7条の3の5に規定する恒久的施設(PE)に帰属するものをいいます。(法72の19、令20の2の16)
 つまり、外国の恒久的施設に帰属する付加価値額は控除しますが、それ以外のものについては、たとえ賃借する土地又は家屋の所在地が外国であっても、付加価値額を構成する純支払賃借料に含まれることとなります。したがって、関税法で定める保税地域における倉庫の保管料も、純支払賃借料に含まれます。

これは、恒久的施設、つまり継続して事業を行う現地支店や工場は外形標準課税の計算から除外するが、それ以外は計算に入れると言っています。

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海外支店の賃借料はどうやって入れるのか?

計算に入れるのはわかりました。
では、どこにどうやって入れたらよいでしょう?
管理人は、税理士さんと相談した結果、本社機構の賃借料の一部として計算することにしました。

とはいえ、このやり方は条文などに書かれているわけではないので、完全に正しいとは言えません。
税理士さんや自治体の解釈によっても変わる可能性がありますので、十分に確認するようにしてください。

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まとめ

事業税外形標準課税の賃借料で、わかりづらい海外拠点の扱いについてご説明いたしました。
検索してもそのものずばりがなかなか出てこないので、参考にしていただければ嬉しいです。