経理の仕事をしている中で、一番の山場はやっぱり決算です。

管理人はその決算の中で、有価証券報告書を作っています。
株式投資をしている方にはおなじみなのですが、
有価証券報告書というのは、会社の決算内容を
外部、主に投資家に報告するための報告書です。

内容は、貸借対照表や損益計算書といった財務諸表はもちろん、
会社の業績推移や事業の状況、コーポレートガバナンスといった
定性的なことまで網羅されています。

百聞は一見にしかず、ということで
実物を見てみましょう。

「有価証券報告書」で検索すると、そうそうたる企業が
ヒットしますが、その中で凸版印刷株式会社様の有価証券報告書を
見てみましょう。

凸版印刷株式会社公式ページより
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=yuho_pdf&sid=2378901

国内はもちろん、海外でも手広く事業展開しているだけあって、
非常にボリュームが大きいです。

さて、この有価証券報告書、ご覧いただければわかるとおり
内容が多岐にわたり、作るのが大変そうです。
というか実際にものすごく大変です。

管理人も作るのに毎年四苦八苦しています。

少しでも知識をつけて、きちんと作れるようにならなくては・・・
と思っていると、財務報告実務検定という試験を見つけました。

そして、実際に受けてきました。
結果は後ほど。

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財務報告実務検定とは

財務報告実務検定には、連結実務演習編と開示様式理解編の
2種類があります。

今回管理人が受けたのは、開示様式理解編の方です。

財務報告は、その性質上、経理部門が相当部分を担うのが通常です。経理部門にとって必要なスキルと言うと、まず簿記を連想する人が多いと思いますが、適切な財務報告を行うには、それだけでは不十分です。簿記は、決算を組むためには必須のスキルです。しかし、決算の内容を投資家に対して、適切な時期に適切な様式に則り伝えるためには、「開示能力」という全く別のスキルが必要になります。

財務報告実務検定【開示様式理解編】は、各種開示書類の目的、作成要領、データの関連性を理解し、さらに、決算・財務報告プロセスに必要な内部統制までを広範囲かつ体系的に理解することを問う試験です。財務報告実務検定【開示様式理解編】に合格するための勉強をすれば、自然にそれらのスキルが身に付くように設計されています。

財務報告実務検定公式ページより
http://www.zaimuhoukoku.jp/about/about.html

ちなみに連結実務演習編の概要はこちら

 財務報告実務検定【連結実務演習編】は、連結財務諸表を作成する際に必要となる基礎資料の作成(連結子会社・持分法対象会社の情報収集、海外子会社の財務諸表の換算、取引や債権債務の照合表の作成等)から連結精算表を経て連結財務諸表が作成されるまでのデータの流れや手順、開示のルールといった“連結財務諸表を作成し開示を成し遂げる力”を問う試験です。金融商品取引法上の開示では必須知識となるXBRLの実務まで出題範囲に含まれていることから、試験合格に向け学習を進めることで、極めて実践的かつ即戦力となり得る知識を獲得することができます。

財務報告実務検定公式ページより
http://www.zaimuhoukoku.jp/about_consolidation/index.html

受験するメリットはあるのか

後ほど説明しますが、財務報告実務検定開示様式理解編には
Basic、Standard、Advancedという3つの称号があり、
点数によって区分されます。

Basicは「補助者」レベルなので話になりませんが、
Standard以上であれば、一通りの開示実務はこなせる、というレベルと
認められるため、転職、就職でプラスになるでしょう。

ただ、会計士、税理士ですら資格があるだけでは転職、就職が
確実とは限らないというご時勢、この試験も水戸黄門の印籠のような
効果はありません。

あくまで知識や経験を数値化してアピールするための武器、
と見ておくのがよいでしょう。

なお、財務報告実務検定に合格すると、主催者である日本IPO実務検定協会と
提携している人材紹介会社からのスカウトを受けることができます。

転職・就職
上場企業の財務報告を担うプロフェッショナルへ

財務報告実務検定合格者は、上場企業の経理・財務部門又はIR部門における財務報告担当者や、やはり財務報告の知識を活かすことができる上場を目指す企業の上場準備担当者(上場申請書類作成等を行います)として活躍できる可能性が広がります。

財務報告実務検定試験の受験申込み時において「人材紹介希望の有無」を確認させていただきますので、そこで人材紹介を希望し、かつ、その後財務報告実務検定試験に合格された方につきましては、日本IPO実務検定協会の「財務報告実務者・人材バンク」に登録させていただきます。財務報告実務者・人材バンクに登録されますと、日本IPO実務検定協会と提携する下記の人材紹介会社よりスカウトメール等によるコンタクトの対象となり、これらの人材紹介会社による転職サポートを受けることができます(※)。
※スカウト等を保証するものではありません。また、当協会としては有料職業紹介を行っておりません。

公式サイト
http://www.zaimuhoukoku.jp/job_change/#

開示様式理解編の範囲

有価証券報告書の開示は金融商品取引法に規定されているため、
出題割合は、金融商品取引法関係が大きいです。

金融商品取引法だけでなく、会社法からも出題がありますので、
本当に会社の決算→有価証券報告書作成→開示
の内容と流れを理解していないと解くことができません。

問われる内容も、各法律の理解、有価証券報告書や決算短信の内容、
有価証券報告書と四半期報告書の作り方の違い、
金融商品取引法と会社法の違い
といった本質的なところまで突いてきますので、全く油断できません。

試験の形式

この試験は、CBT(Computer Based Testing)方式といって、
パソコン上で解答する試験です。

したがって、一つの会場で一斉に紙を配って行う試験とは違い、
時間と場所にある程度自由がききます。

希望の場所と日時で、座席に空きがあれば
受験することができます。
管理人も試験日1週間前に申し込んで受験しています。

問題は全部で109問で制限時間は120分、
4択の択一式が100問、計算問題が9問です。

択一式は、正しいもの、もしくは正しくないものを1つ選ぶというものと
問題文のうち、正しいもの、もしくは正しくないものの数を選ぶという方式です。

計算問題は、虫食いのBS、PLやその他開示書類の抜粋が与えられて
空欄に当てはまる数字を答えよ、という方式です。
電卓は持ち込み禁止なので、画面上の電卓機能で計算をします。(使いにくいです…)

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勉強方法

管理人は、実務を経験しているのである程度はできるだろう
と高をくくっていて、ひたすら公式問題集を解くという方法をとりました。

問題集はもちろん全範囲を網羅しているので、
解答解説とあわせれば、簡易的なテキストとしても使用できます。

そして、各単元と実際の有価証券報告書を照らし合わせて、
理解を深めるようにしました。

公式テキスト

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公式問題集

 

管理人の失敗談

管理人は有価証券報告書を中心に勉強を進めていきました。

しかし、実際の試験では、四半期報告書や決算短信、さらには四半期決算短信が
たくさん出題されてしまいました。

当然、わかるはずもなく、勘で解答するしかないという
憂き目に遭うこととなりました。

ですので、受験されるときは油断せずに、その辺も万全にしておくべきです。

管理人が受験するまでの流れ

財務報告実務検定との出会い

冒頭のお話のとおり、有価証券報告書の知識をつけたくて
色々調べていたら、たまたま財務報告実務検定を見つけました。

これは面白そうだと思い、早速日本橋の丸善で問題集を購入。
一問ずつ見ていきました。

問題は意外と難しく、問題→解答→解説を行ったりきたりしながら
理解していきました。

試験前日

試験前日は、期末テスト前の中学生のような生活でした。
すなわち、一夜漬け

もちろん事前に少しずつ進めてはいたのですが、
ほとんど覚えておらず、前日に再度、最初から最後まで
問題集を回しました。

もちろん、解説だけではわからないところは
実際の有価証券報告書と照らし合わせながら
納得し、理解していきました。

試験当日

管理人の受験会場は、池袋でした。
朝10時からだったので、朝も余裕を持って起きることができました。

会場は池袋駅北口から出て、徒歩5分ほどの場所。

古びた雑居ビルで、隣は風俗店、
これぞまさに池袋とでも言うべき情緒あふれる素敵なロケーションでした。

会場に入ると、受付で本人確認と簡単な説明を受けて、
身分証明書以外をロッカーに預けます。

PCルームには、身分証明書とロッカーの鍵以外は
持ち込み禁止。

当然、携帯はもちろん、電卓の持ち込みも禁止です。
計算問題は、画面上に表示される電卓ソフトのようなものを
使います。

これがなぜかテンキーが効かず、数字をクリックして
入力していかないと計算ができない。
百万円単位の問題は、0の入力が大変。

管理人が実務でやっていない四半期報告書や
決算短信がたくさん出て、半泣きになりながらも
何とか109問解答を終わらせて、試験終了ボタンをクリック。

CBT方式の試験は、結果が即座に出ます。

点数は1,000点満点です。

結果は・・・

489点 合格

あぶねぇ!セーフ!

400点以上が合格なので、何とかギリギリ足切りラインは超えたというところ。

Basicなので、開示補助者レベルです。
まぁ、連結財務諸表と注記をちょっとしかやってないし…
記入例見ながら記入してるだけだし…
妥当といえば妥当かな。

あとで振り返ってみると、やっぱり何でこんなの間違えてるのか
という問題がわんさか出てきて、頭の悪さを痛感しました。

それ以上に、金融商品取引法や会社法の理解が全然できていない
ということがまずいので、一人前のStandard目指してちょっとずつ復習です!

本格的に勉強するなら

財務報告実務検定は、実は資格の学校TACに
講座があります。

ゆるく独学でやっていくという選択肢もありますが、
本気で勉強するんだ、という強い意思があるのなら
講座を受講して体系的に学ぶという選択肢がおすすめです。